ローカルLLM

ローカルLLMは本当に月額0円か|Ollama・LM Studioの料金と、代わりに払うもの(2026年10月版)

この記事の料金・仕様は時点で各社の公式ページを確認したものです。

ノートパソコンの中に小さな機械仕掛けが収まっている様子を表した抽象イラスト

ローカルLLMの「月額0円」は本当です。ただし0円なのはソフト代だけ。手元のMacで実際に測ったところ、ファイル2.7GBのモデルがメモリを10.3GB使いました。ファイルサイズ=必要メモリ、ではありません。

結論

ローカル実行は本当に無料
Ollama公式に「Running models on your own hardware is always unlimited.」と明記されている。回数制限もない。
仕事で使っていいか
LM Studioの規約は「personal and / or internal business purposes」を許可。社内業務はOK、他社への提供はNG。
代わりに払うもの
メモリ。両者とも公式に16GB以上を推奨、Windowsは4GB以上のVRAMも推奨。8GBのMacは小さいモデルなら動く可能性あり。
実測でわかったこと
ファイル2.74GBのモデルが実際にはメモリを10.33GB使った。Ollamaが最大文章量ぶんを先に確保するため。設定で8,192に絞ると4.20GBまで下がり、速度はほぼ変わらなかった。
注意
Ollamaの有料プランはクラウドモデルの利用枠を含む。ローカルで動かすだけならFreeのままで使える。

PR表記: 本記事にはアフィリエイトリンクを含む場合があります。掲載している評価・比較は、各社の公式情報にもとづいて編集部が独自に整理したものです。

公式情報の確認日: 2026年10月8日

「ローカルLLM=月額0円」は、本当です。

Ollama の公式FAQには、こう書かれています。

Running models on your own hardware is always unlimited. (自分のハードウェアでモデルを動かすぶんは、常に無制限です)

回数制限も、月額も、ありません。

ただし——0円なのは「ソフト代」だけです。公式の動作要件を読むと、代わりに何を払うことになるのかがはっきり書いてあります。

必要なメモリは、モデルのファイルサイズだけでは分かりません。 手元のMacでは、ファイルが2.7GBのモデルが10.33GBを使いました。


そもそもローカルLLMとは

自分のパソコンの中でAIを動かすことです。

普段使っているChatGPTやClaudeは、質問をインターネットの向こうにある会社のコンピュータに送って、答えを返してもらっています。ローカルLLMは、それを自分のパソコンの中だけで完結させます。

クラウドのAI(ChatGPT等)ローカルLLM
質問の送り先会社のサーバー自分のPCの中だけ
インターネット必要なくても動く
料金月額 or 従量課金0円
速さ・賢さPCの性能に関係なく一定PCの性能しだい

Ollama の公式サイトは、ローカルまたはクラウドでプライバシーを保ってオープンモデルを使えると説明しています。プロンプトは保存も学習利用もされない方針です。

ネットに出したくない資料を扱うときに効いてくる形です。


結論:料金表

2つのツールを並べます。

OllamaLM Studio
ローカルで動かす$0・無制限$0(規約上、個人利用・社内業務が許諾)
見た目コマンド中心+デスクトップアプリデスクトップアプリ
有料プランPro $20/月($200/年)
Max $100/月
Team $500/月(早期アクセス)
規約上「Paid Features」の条項あり
その有料は何の料金かクラウド実行の料金規約に「料金ページで開示される」とのみ記載

ここが一番の誤解ポイントです。

Ollama の料金ページを開くと「$20/月」「$100/月」と書いてあるので、有料ソフトだと思ってしまいます。

でも違います。あれはクラウドで動かすときの料金です。

自分のPCで動かすだけなら、Freeプラン($0)のままで、無制限です。公式がFAQでそう書いています。

現在の公式料金ページでは、Maxは月100ドルで月300ドル分の利用クレジットと10件の同時リクエスト、Teamは月500ドルの早期アクセスとして案内されています。料金や含まれる利用枠は変わるため、契約前に最新の料金ページを確認してください。


仕事で使っていいのか:LM Studio の規約を読む

ここは日本語圏で情報が錯綜しているところなので、規約の原文を出します。

LM Studio の利用規約の「License Grant」条項です。

Company grants to You a non-exclusive, non-transferable license to use the Software solely for Your personal and / or internal business purposes and solely in accordance with the Documentation. (当社はお客様に対し、お客様の個人的な目的および/または社内業務上の目的にのみ、ドキュメントに従って本ソフトウェアを使用する非独占的・譲渡不能なライセンスを付与します)

「internal business purposes」= 社内業務。明示的に許諾されています。会社のパソコンに入れて自分の仕事に使うぶんには、別途ライセンスを買う必要はありません。

ただし、禁止されていることもはっきり書いてあります。

sublicense, distribute, sell, use for service bureau use, as an application service provider, or a software-as-a-service, lease, rent, loan, or otherwise transfer the Software

つまり、LM Studio 自体を他社に売る・貸す・サービスとして提供するのはNGです。

線引きはこうなります。

やること規約上
自分の会社の仕事に使う✅ 許諾されている
社内の同僚のPCにも入れる✅ 社内業務の範囲
LM Studioを組み込んだサービスをお客さんに提供する❌ 明示的に禁止
LM Studioを再販する・貸す❌ 明示的に禁止

規約には、有料機能についての項目もあります。 一部機能は定期契約や従量課金になる場合があり、料金などは別途開示されます。


代わりに払うもの:メモリ

ここが本題です。0円なのはソフト代だけで、動かすには相応のパソコンが要ります。

LM Studio 公式のシステム要件から、そのまま持ってきます。

OS公式の要件
macOS**Apple Silicon(M1/M2/M3/M4)**が必要・macOS 14.0以降・16GB以上のRAM推奨(8GBでも小さいモデルなら動作する可能性あり)
Windowsx64 と ARM(Snapdragon X Elite)に対応・x64はAVX2命令セットが必須・16GB以上のRAM推奨・4GB以上の専用VRAM推奨
Linuxx64 と ARM64 に対応・Ubuntu 20.04以降が必要・AppImage で配布

押さえるべきは3つです。

  1. Macは Apple Silicon 必須。 Intel Mac は対象外と書かれています。
  2. メモリは16GB以上が推奨。 8GBでも「小さいモデルなら動く可能性がある」という書き方で、保証ではありません。
  3. Windowsは AVX2 が必須。 古いCPUだとそもそも起動しません。

つまり「月0円」の前に、16GBのメモリを積んだPCという前提があります。メモリを8GBから16GBに増やす、あるいは新しいPCを買う——それが「代わりに払うもの」です。


【実測】ファイルサイズ=必要メモリ、ではありませんでした

実測したファイル容量とメモリ使用量は、同じ数字になりません。

ローカル実行を選ぶ前の確認

Ollama

自分の機器で動かす分は無制限です。

LM Studio

個人利用と社内業務で使えます。

動作要件

Mac は Apple Silicon と16GB以上のメモリが推奨です。

出典: 各社の公式ページ(2026年10月8日確認)

ローカルで動かす前に環境と利用条件をたどる流れも確認してください。

ローカルLLMを選ぶ前の確認

  1. 1. 自分のパソコンに対応する環境がありますか?
    はい → 利用規約とメモリ要件を確認します。いいえ → まず対応OS・機器を確認します。
出典: 各社の公式ページ(2026年10月8日確認)

ここから先は公式ページの転記ではありません。手元のMacで実際に動かして測った数字です。

「16GB推奨」と言われても、じゃあ何GBのモデルなら動くのか——公式には書いてありません。なので測りました。

測った環境

機種Apple M4 Pro(メモリ 64GB)
OSmacOS 26.5.1
ソフトOllama 0.17.2
モデルqwen3.5 の 2B / 9B / 27B
お題同じ日本語の文章作成を1つ(300字程度の導入文)
条件temperature 0・乱数の種を42に固定・上限256トークン・思考機能オフ
回数1回目(読み込み込み)は捨てて、各3回。表は中央値
計測日2026年8月22日

この記事では、1GBを10億バイトとして数えています。

1024×1024×1024バイトで数える単位はGiBです。2.74GBは2.55GiBにあたります。 生データにはバイト数を保存しているため、どちらの単位でも計算できます。

結果:メモリ占有はファイルサイズの2〜4倍だった

モデル大きさディスク上のファイル実際のメモリ占有何倍か速さ
qwen3.5:2b2.3B2.74 GB10.33 GB3.8倍60.2 トークン/秒
qwen3.5:9b9.7B6.59 GB19.95 GB3.0倍25.4 トークン/秒
qwen3.5:27b27.8B17.42 GB42.07 GB2.4倍8.5 トークン/秒

ここが一番の落とし穴です。

一番小さい2Bのモデルですら、ファイルは2.7GBなのにメモリを10.33GB使いました。9Bにいたっては19.95GBで、LM Studio公式が推奨する16GBを既に超えています。

「ファイルが2.7GBだから8GBのPCでも動くだろう」——これは成り立ちません。

原因と、その直し方

理由は Ollama が「モデルが対応できる最大の文章量」のぶんの領域を先に確保するからです。qwen3.5 の場合、それが 262,144トークン分。日本語で数十万字ぶんの作業場を、使う予定がなくても最初に押さえます。

これは設定で変えられます。作業場を 8,192トークン(原稿用紙20枚ぶんくらい)に絞って測り直しました。

モデル既定のまま8,192に絞るメモリ速さの変化
qwen3.5:2b10.33 GB4.20 GB約59%減60.2 → 59.6 トークン/秒
qwen3.5:9b19.95 GB8.73 GB約56%減25.4 → 25.4 トークン/秒
qwen3.5:27b42.07 GB22.63 GB約46%減8.5 → 8.5 トークン/秒

メモリは半分以下になったのに、速さはほとんど変わりませんでした。

長い文章を丸ごと読ませる用途でなければ、この設定は入れ得です。Ollama なら /set parameter num_ctx 8192 で指定できます。

これは16GBのMacで9Bが動く保証ではありません。 実測したのは64GBのMacです。16GBの実機では確認していません。

⚠️ 測ったのは Ollama だけです。LM Studio が同じモデルでどれだけメモリを確保するかは測っていません。上の「16GB推奨」は LM Studio 公式の記載で、この実測とは別の話です。

おまけ:速度の数字に騙されそうになった話

最初、思考機能をオンにしたまま測って、「60トークン/秒 出た」という数字だけ見て記事に書きかけました。

生データを見たら、本文が0文字でした。

思考機能速さ実際に書かれた本文内部の思考
オン59.3 トークン/秒0字933字
オフ59.6 トークン/秒224字—

qwen3.5 は答える前に考えるタイプのモデルで、上限256トークンを考えるだけで使い切り、本文を1文字も書かずに終わっていました。3回とも同じです。速度の数字だけは立派に出ます。

ローカルLLMの速度を人と比べるときは、「何トークン/秒」だけでなく「実際に何文字書けたか」を聞いてください。同じ数字が全く違う意味を持ちます。

生データ

上の数字は、まとめる前の生の記録をそのまま公開しています。全試行ぶん・ナノ秒単位で入っています。


どちらを選ぶか

画面で操作したいなら LM Studio。アプリを入れて、モデルを選んで、チャット欄に打つ——という流れです。規約に社内業務の許諾が明記されているので、会社のPCに入れる判断もしやすい。

あとから自動化につなげたいなら Ollama。コマンドとAPIで動かす作りなので、自分のプログラムや他のツールから呼び出せます。公式が「40,000以上のコミュニティ連携」を挙げています。

両方入れても0円です。どちらも自分のPCで動かすぶんには課金されないので、迷ったら両方試して合うほうを残せばいい、というのが実際のところです。

クラウドのモデルも混ぜたいなら Ollama の Pro($20/月)。ただしこれは「手元で0円」の話とは別の選択になります。


APIを使うのと、どちらが安いのか

ローカルはソフト代が0円で、クラウドAPIは使った量に応じて課金されます。 電気代やパソコン代は測っていないため、総額の安さまでは比べられません。

ただし、比べるべきは金額だけではありません。

  • ローカルはPCの性能に縛られます。大きなモデルほどメモリを食います
  • ローカルは電気代がかかります(本記事では測定していません)
  • APIは払った瞬間に最新・最上位のモデルが使えます

クラウドAPIの料金は、比較記事で確認できます。

OpenAI・Claude・Gemini のAPI料金比較はこちらです。 安いモデルの試算は月3ドル前後です。利用量によって実際の請求額は変わります。

ローカルLLMの本当の価値は、料金より「外に出さない」ことにあります。Ollama公式も、ローカル実行時のプライバシーとプロンプトを保存・学習利用しない方針を掲げています。


確認できなかったこと(本記事で断定していない点)

この記事は実測が中心なので、測った線の外側をはっきりさせておきます。実際に測ったのは「速度」と「メモリの使用量」の2つだけで、それも Apple M4 Pro / 64GB の1台の上での話です。

裏を返すと、この記事が答えているのは「動くか・どれだけ食うか」までで、「使い物になるか」には答えていません。回答の中身は文字数を数えただけで、良し悪しとしては測っていないからです。

  • 回答の品質。 速度とメモリは測りましたが、中身が良いかどうかは測っていません。 文字数を数えただけです。
  • 他のPCでの速度とメモリ。 測ったのは Apple M4 Pro / 64GB の1台だけです。Windows・他のMac・GPU搭載機では違う数字になります。
  • LM Studio でのメモリ占有。 実測したのは Ollama のみです。LM Studio が同じモデルをどう読み込むかは測っていません。
  • 16GBのPCで実際に動くか。 64GBのMacで「8.73GBしか使わなかった」ところまでが実測で、16GBの実機では試していません。
  • qwen3.5 以外のモデル。 モデルによって確保するメモリ量も、考えるタイプかどうかも変わります。
  • 電気代。 測定していません。「電気代がかかる」とは書きましたが、金額は示していません。
  • LM Studio の「Paid Features」の具体的な内容と金額。 規約に条項はありますが、本記事では料金ページを確認していません。
  • Ollama の Free プランに含まれるクラウド利用量の具体的な数値。 料金ページには Pro が「Freeの50倍」とあるのみで、Free自体の量が数値で示されていません。
  • 日本語での回答品質。 オープンモデルは日本語の性能がモデルごとに大きく異なりますが、本記事では扱っていません。
  • Ollama の利用規約上の商用利用条件。 本記事で確認したのは料金ページとトップページのみで、規約は確認していません。LM Studio について書いた規約の内容は、Ollama には当てはまりません。

出典

公式ページ(すべて2026年10月8日に取得)

自前の計測(2026年8月22日実施)

Apple M4 Pro / メモリ64GB / macOS 26.5.1 / Ollama 0.17.2 で計測。 生データ(全試行・ナノ秒単位)は下記でそのまま公開しています。


変更履歴

日付内容
2026-08-23読みやすさの改善。「確認できなかったこと」の冒頭に、実測した線の内側と外側を書き足した。料金・仕様の数値は変更していない(公式確認日は据え置き)
2026-08-22手元のMacで実際に測った速度・メモリ・ディスク容量を追加し、生データ(全試行)を記事から辿れるように公開した。あわせて容量の単位をGiBから10進GBに統一し、記事中の数字21個を生データから検算した
2026-10-08Ollama・LM Studioの公式情報を再確認。Ollamaのクラウド料金・プラン説明を現行表示に更新
2026-08-21初版公開

このサイトで測った元データ

更新履歴

  1. 読みやすく書き直した(段落・言い直し・図)

    一次ソース

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