AI API・コスト

OpenAI・Claude・Gemini のAPI料金比較|無料枠は「学習に使われる」と公式に書いてある(2026年8月版)

この記事の料金・仕様は時点で各社の公式ページを確認したものです。

大きさの違う3つの計量カップで入力と出力の料金差を表した抽象イラスト

AIのAPI料金は「100万トークンあたり◯ドル」と書いてあります。でもその数字だけでは、月にいくら請求されるかは決まりません。理由は3つあります。

結論

とにかく安く試したい
Gemini の無料枠。ただし公式の料金表に「Used to improve our products: Yes」と書かれている(有料枠は No)。
一番安い有料モデル
Gemini 3.1 Flash-Lite が入力 $0.25 / 出力 $1.50。OpenAI は gpt-4o-mini が入力 $0.15 / 出力 $0.60。
見落としがちな点
3社とも出力が入力の約5倍。長い答えを返させる使い方ほど、料金表の入力価格から外れる。
安くする一番効く手
キャッシュ。Claudeは公式に「キャッシュ読み出しは入力の0.1倍」と明記。バッチ処理は3社とも50%引き。

PR表記: 本記事にはアフィリエイトリンクを含む場合があります。掲載している評価・比較は、各社の公式情報にもとづいて編集部が独自に整理したものです。

公式情報の確認日: 2026年8月21日

AIのAPI料金は、どの会社も 「100万トークンあたり◯ドル」 という書き方で公開しています。

ですが、この数字を並べても 月にいくらかかるかは決まりません。

理由は3つあります。入力と出力で単価が違うこと、無料枠には条件があること、そして 同じ文章でもモデルによってトークン数が変わることです。

順に見ていきます。


まず「トークン」とは何か

トークンは、AIが文章を数えるときの単位です。 文字数でも単語数でもありません。

英語ではおおよそ 1トークン=4文字ぶん(Anthropicの公式ドキュメントの説明)。日本語はこれより多くのトークンを使います。

そして重要なのは、料金は「入力」と「出力」の両方にかかるという点です。

  • 入力トークン = こちらがAIに送った文章(質問・指示・読ませた資料)
  • 出力トークン = AIが返してきた文章

長い資料を読ませれば入力が増え、長い答えを返させれば出力が増えます。どちらも課金対象です。


結論:出力は入力の約5倍。ここを見ないと外す

各社の主力モデルを、入力と出力を並べて置きます。

モデル入力(100万トークン)出力(100万トークン)出力は入力の
Gemini 3.1 Flash-Lite$0.25$1.506.0倍
gpt-4o-mini(OpenAI)$0.15$0.604.0倍
gpt-5-mini(OpenAI)$0.25$2.008.0倍
Gemini 3.7 Flash$0.75$3.755.0倍
Claude Haiku 4.5$1$55.0倍
gpt-5(OpenAI)$1.25$10.008.0倍
Gemini 2.5 Pro$1.25$10.008.0倍
Claude Sonnet 5$2$105.0倍
Gemini 3.1 Pro$2.00$12.006.0倍
Claude Opus 5 / 4.8$5$255.0倍

(「出力は入力の」列は、公式に記載された両方の数値から本記事が計算したものです。)

同じ「入力 $1.25」でも、出力は同じとは限りません。 gpt-5 と Gemini 2.5 Pro はたまたま入力・出力とも同額ですが、これは偶然です。

そして実務では、出力のほうが効きます。 「要約して」「書き直して」「コードを出して」——AIに仕事をさせるほど出力が伸びるからです。

⚠️ Gemini 3.7 Flash の $0.75 / $3.75 には期限があります。 公式ページに「2026年12月31日まで」と明記されており、2027年1月1日から $1.50 / $7.50 に倍になります。いま安く見えているのは期間限定の価格です。


落とし穴1:無料枠は「学習に使われる」と公式に書いてある

ここが本記事で一番伝えたい点です。

Googleの公式Gemini API料金ページには、各モデルの表に 「Used to improve our products(Googleの製品改善に使われる)」 という行があります。

その値がこうなっています。

Used to improve our products
無料枠(Free Tier)Yes
有料枠(Paid Tier)No

無料で使うと、送った内容がGoogleの製品改善に使われると、公式が表の中で明示しています。隠れているわけではなく、料金表にそう書いてあります。

これは「無料枠がダメ」という話ではありません。用途で分ければいいだけです。

  • 勉強・お試し・自分のメモ → 無料枠でまったく問題ない
  • 仕事の資料・お客さんの情報・未公開の企画 → 無料枠に入れない

なお、Gemini 3.1 Pro には無料枠がありません(公式表に「Not available」)。無料で試せるのは 2.5 Pro や Flash 系です。

OpenAI・Anthropic については、料金ページ上に同じ形式の「学習に使うかどうか」の表記が見当たりませんでした。**「使わないと確認できた」ではなく「料金ページには書かれていない」**という意味です。各社の利用規約・プライバシーページ側の記載になります(本記事では未確認)。


落とし穴2:同じ文章でも、モデルによってトークン数が変わる

これはかなり見落とされます。

Anthropicの公式料金ページに、こう書かれています。

Claude 4.7 以降のモデルと Claude Mythos Preview は、幅広いタスクでの性能向上に寄与する 新しいトークナイザー を使用しています。このトークナイザーは、同じテキストに対して約30%多いトークンを生成します。

つまり——同じ原稿を送っても、モデルによって請求されるトークン数が違う。

単価だけ比べて「こっちが安い」と決めると、約30%ぶんズレます。 Claude Sonnet 4.6 以前は従来のトークナイザーなので、世代をまたいで比べるときは特に注意が要ります。

単価 × トークン数 = 請求額であって、単価だけでは比較になりません。


落とし穴3:割引と上乗せが、後から効く

料金表の数字は「標準」であって、そこから上下します。3社とも仕組みを持っています。

安くなる方向

方法どのくらい安くなるか
キャッシュ(Claude)キャッシュ読み出しは 入力価格の0.1倍(=10%)。書き込みは5分で1.25倍・1時間で2倍
キャッシュ(OpenAI)gpt-5 は入力 $1.25 → キャッシュ済み $0.125(10分の1)
バッチ処理(Claude)入力・出力とも 50%引き
バッチ処理(OpenAI)Batch・Flex とも標準料金から 50%引き
バッチ処理(Gemini)3.7 Flash が入力 $0.75 → $0.375(半額)

キャッシュが一番効きます。 同じ長い資料を何度も読ませる使い方(社内マニュアルに毎回答えさせる等)なら、2回目以降の入力が10分の1になります。

Anthropicの公式説明では、5分キャッシュなら1回読み出せば元が取れ、1時間キャッシュなら2回で元が取れるとされています(書き込みが1.25倍・2倍かかるため)。

高くなる方向

条件どのくらい上がるか
OpenAI の Fast mode標準料金の 2倍
OpenAI の リージョン処理(データ所在地指定)10%上乗せ
Claude の Web検索ツール1,000回あたり $10 がトークン代とは別にかかる

Claude の Web fetch(URLを読ませる)は追加料金なしです。読んだ内容ぶんのトークン代だけかかります。


実際いくらになるか(本記事による試算)

ここからは公式の記載ではなく、上の単価を使った計算例です。

想定: 1回のやり取りで入力2,000トークン・出力1,000トークンを使い、これを1日100回、30日間(=月3,000回)。

  • 入力:2,000 × 3,000 = 600万トークン
  • 出力:1,000 × 3,000 = 300万トークン
モデル入力ぶん出力ぶん月合計
Gemini 3.1 Flash-Lite$1.50$4.50$6.00
gpt-4o-mini$0.90$1.80$2.70
Claude Haiku 4.5$6.00$15.00$21.00
gpt-5$7.50$30.00$37.50
Claude Sonnet 5$12.00$30.00$42.00
Claude Opus 5$30.00$75.00$105.00

一番安いものと一番高いもので、約39倍の差が出ます。同じ回数・同じ長さでもです。

⚠️ この試算はあくまで単価の掛け算です。実際は日本語のトークン数、システムプロンプトの長さ、ツール利用、キャッシュの有無で変わります。「このとおりになる」という数字ではありません。


どう選ぶか

まず無料で試すなら Gemini。 ただし仕事の情報は入れないでください。公式表に「製品改善に使われる: Yes」と書かれています。

とにかく安く量をさばくなら gpt-4o-mini か Gemini 3.1 Flash-Lite。 上の試算では月$3前後です。ただし単純作業向けで、複雑な判断には向きません。

同じ資料を何度も読ませるなら、キャッシュのある構成に。 これが単価をいじるより効きます(読み出しが10分の1)。

急がない処理はバッチに回す。 3社とも50%引きです。夜間にまとめて処理する使い方なら、それだけで請求が半分になります。

長い資料を丸ごと読ませたいなら Claude。 4.6以降は 100万トークンのコンテキスト全体が標準料金で、90万トークンのリクエストも9千トークンと同じ単価だと公式に明記されています(長文だけ割高になる、ということがない)。


確認できなかったこと(本記事で断定していない点)

  • 日本円での金額。 3社とも公式料金ページはUSD建てで、日本円の記載も為替レートの提示もありません。本記事では円換算をしていません。
  • 消費税の扱い。 3社とも公式料金ページに日本の消費税に関する記載が見当たりませんでした。
  • OpenAI・Anthropic の無料利用時のデータの扱い。 料金ページに「学習に使うかどうか」の記載がありませんでした。「使わない」と確認できたわけではありません。 各社の利用規約側の確認が必要です。
  • 日本語1文字が何トークンになるか。 3社とも公式料金ページに日本語の換算表がありません。Anthropicの「英語で1トークン≒4文字」という目安のみ記載があります。
  • Gemini の無料枠の具体的な回数制限。 料金ページには「Limited access to certain models」とあるのみで、モデルごとの上限回数はこのページからは確認できませんでした。
  • 各モデルの実際の品質差。 本記事は料金と提供条件のみを扱っており、回答の質は比較していません。
  • OpenAI料金ページの全モデルの価格。 同ページはブラウザ上で描画される形式のため、本記事では2回の取得で一致した主要モデルのみを記載しています。

出典(すべて2026年8月21日に取得)