PR表記: 本記事にはアフィリエイトリンクを含む場合があります。掲載している評価・比較は、各社の公式情報にもとづいて編集部が独自に整理したものです。
公式情報の確認日: 2026年8月21日
AIのAPI料金は、どの会社も 「100万トークンあたり◯ドル」 という書き方で公開しています。
ですが、この数字を並べても 月にいくらかかるかは決まりません。
理由は3つあります。入力と出力で単価が違うこと、無料枠には条件があること、そして 同じ文章でもモデルによってトークン数が変わることです。
順に見ていきます。
まず「トークン」とは何か
トークンは、AIが文章を数えるときの単位です。 文字数でも単語数でもありません。
英語ではおおよそ 1トークン=4文字ぶん(Anthropicの公式ドキュメントの説明)。日本語はこれより多くのトークンを使います。
そして重要なのは、料金は「入力」と「出力」の両方にかかるという点です。
- 入力トークン = こちらがAIに送った文章(質問・指示・読ませた資料)
- 出力トークン = AIが返してきた文章
長い資料を読ませれば入力が増え、長い答えを返させれば出力が増えます。どちらも課金対象です。
結論:出力は入力の約5倍。ここを見ないと外す
各社の主力モデルを、入力と出力を並べて置きます。
| モデル | 入力(100万トークン) | 出力(100万トークン) | 出力は入力の |
|---|---|---|---|
| Gemini 3.1 Flash-Lite | $0.25 | $1.50 | 6.0倍 |
| gpt-4o-mini(OpenAI) | $0.15 | $0.60 | 4.0倍 |
| gpt-5-mini(OpenAI) | $0.25 | $2.00 | 8.0倍 |
| Gemini 3.7 Flash | $0.75 | $3.75 | 5.0倍 |
| Claude Haiku 4.5 | $1 | $5 | 5.0倍 |
| gpt-5(OpenAI) | $1.25 | $10.00 | 8.0倍 |
| Gemini 2.5 Pro | $1.25 | $10.00 | 8.0倍 |
| Claude Sonnet 5 | $2 | $10 | 5.0倍 |
| Gemini 3.1 Pro | $2.00 | $12.00 | 6.0倍 |
| Claude Opus 5 / 4.8 | $5 | $25 | 5.0倍 |
(「出力は入力の」列は、公式に記載された両方の数値から本記事が計算したものです。)
同じ「入力 $1.25」でも、出力は同じとは限りません。 gpt-5 と Gemini 2.5 Pro はたまたま入力・出力とも同額ですが、これは偶然です。
そして実務では、出力のほうが効きます。 「要約して」「書き直して」「コードを出して」——AIに仕事をさせるほど出力が伸びるからです。
⚠️ Gemini 3.7 Flash の $0.75 / $3.75 には期限があります。 公式ページに「2026年12月31日まで」と明記されており、2027年1月1日から $1.50 / $7.50 に倍になります。いま安く見えているのは期間限定の価格です。
落とし穴1:無料枠は「学習に使われる」と公式に書いてある
ここが本記事で一番伝えたい点です。
Googleの公式Gemini API料金ページには、各モデルの表に 「Used to improve our products(Googleの製品改善に使われる)」 という行があります。
その値がこうなっています。
| Used to improve our products | |
|---|---|
| 無料枠(Free Tier) | Yes |
| 有料枠(Paid Tier) | No |
無料で使うと、送った内容がGoogleの製品改善に使われると、公式が表の中で明示しています。隠れているわけではなく、料金表にそう書いてあります。
これは「無料枠がダメ」という話ではありません。用途で分ければいいだけです。
- 勉強・お試し・自分のメモ → 無料枠でまったく問題ない
- 仕事の資料・お客さんの情報・未公開の企画 → 無料枠に入れない
なお、Gemini 3.1 Pro には無料枠がありません(公式表に「Not available」)。無料で試せるのは 2.5 Pro や Flash 系です。
OpenAI・Anthropic については、料金ページ上に同じ形式の「学習に使うかどうか」の表記が見当たりませんでした。**「使わないと確認できた」ではなく「料金ページには書かれていない」**という意味です。各社の利用規約・プライバシーページ側の記載になります(本記事では未確認)。
落とし穴2:同じ文章でも、モデルによってトークン数が変わる
これはかなり見落とされます。
Anthropicの公式料金ページに、こう書かれています。
Claude 4.7 以降のモデルと Claude Mythos Preview は、幅広いタスクでの性能向上に寄与する 新しいトークナイザー を使用しています。このトークナイザーは、同じテキストに対して約30%多いトークンを生成します。
つまり——同じ原稿を送っても、モデルによって請求されるトークン数が違う。
単価だけ比べて「こっちが安い」と決めると、約30%ぶんズレます。 Claude Sonnet 4.6 以前は従来のトークナイザーなので、世代をまたいで比べるときは特に注意が要ります。
単価 × トークン数 = 請求額であって、単価だけでは比較になりません。
落とし穴3:割引と上乗せが、後から効く
料金表の数字は「標準」であって、そこから上下します。3社とも仕組みを持っています。
安くなる方向
| 方法 | どのくらい安くなるか |
|---|---|
| キャッシュ(Claude) | キャッシュ読み出しは 入力価格の0.1倍(=10%)。書き込みは5分で1.25倍・1時間で2倍 |
| キャッシュ(OpenAI) | gpt-5 は入力 $1.25 → キャッシュ済み $0.125(10分の1) |
| バッチ処理(Claude) | 入力・出力とも 50%引き |
| バッチ処理(OpenAI) | Batch・Flex とも標準料金から 50%引き |
| バッチ処理(Gemini) | 3.7 Flash が入力 $0.75 → $0.375(半額) |
キャッシュが一番効きます。 同じ長い資料を何度も読ませる使い方(社内マニュアルに毎回答えさせる等)なら、2回目以降の入力が10分の1になります。
Anthropicの公式説明では、5分キャッシュなら1回読み出せば元が取れ、1時間キャッシュなら2回で元が取れるとされています(書き込みが1.25倍・2倍かかるため)。
高くなる方向
| 条件 | どのくらい上がるか |
|---|---|
| OpenAI の Fast mode | 標準料金の 2倍 |
| OpenAI の リージョン処理(データ所在地指定) | 10%上乗せ |
| Claude の Web検索ツール | 1,000回あたり $10 がトークン代とは別にかかる |
Claude の Web fetch(URLを読ませる)は追加料金なしです。読んだ内容ぶんのトークン代だけかかります。
実際いくらになるか(本記事による試算)
ここからは公式の記載ではなく、上の単価を使った計算例です。
想定: 1回のやり取りで入力2,000トークン・出力1,000トークンを使い、これを1日100回、30日間(=月3,000回)。
- 入力:2,000 × 3,000 = 600万トークン
- 出力:1,000 × 3,000 = 300万トークン
| モデル | 入力ぶん | 出力ぶん | 月合計 |
|---|---|---|---|
| Gemini 3.1 Flash-Lite | $1.50 | $4.50 | $6.00 |
| gpt-4o-mini | $0.90 | $1.80 | $2.70 |
| Claude Haiku 4.5 | $6.00 | $15.00 | $21.00 |
| gpt-5 | $7.50 | $30.00 | $37.50 |
| Claude Sonnet 5 | $12.00 | $30.00 | $42.00 |
| Claude Opus 5 | $30.00 | $75.00 | $105.00 |
一番安いものと一番高いもので、約39倍の差が出ます。同じ回数・同じ長さでもです。
⚠️ この試算はあくまで単価の掛け算です。実際は日本語のトークン数、システムプロンプトの長さ、ツール利用、キャッシュの有無で変わります。「このとおりになる」という数字ではありません。
どう選ぶか
まず無料で試すなら Gemini。 ただし仕事の情報は入れないでください。公式表に「製品改善に使われる: Yes」と書かれています。
とにかく安く量をさばくなら gpt-4o-mini か Gemini 3.1 Flash-Lite。 上の試算では月$3前後です。ただし単純作業向けで、複雑な判断には向きません。
同じ資料を何度も読ませるなら、キャッシュのある構成に。 これが単価をいじるより効きます(読み出しが10分の1)。
急がない処理はバッチに回す。 3社とも50%引きです。夜間にまとめて処理する使い方なら、それだけで請求が半分になります。
長い資料を丸ごと読ませたいなら Claude。 4.6以降は 100万トークンのコンテキスト全体が標準料金で、90万トークンのリクエストも9千トークンと同じ単価だと公式に明記されています(長文だけ割高になる、ということがない)。
確認できなかったこと(本記事で断定していない点)
- 日本円での金額。 3社とも公式料金ページはUSD建てで、日本円の記載も為替レートの提示もありません。本記事では円換算をしていません。
- 消費税の扱い。 3社とも公式料金ページに日本の消費税に関する記載が見当たりませんでした。
- OpenAI・Anthropic の無料利用時のデータの扱い。 料金ページに「学習に使うかどうか」の記載がありませんでした。「使わない」と確認できたわけではありません。 各社の利用規約側の確認が必要です。
- 日本語1文字が何トークンになるか。 3社とも公式料金ページに日本語の換算表がありません。Anthropicの「英語で1トークン≒4文字」という目安のみ記載があります。
- Gemini の無料枠の具体的な回数制限。 料金ページには「Limited access to certain models」とあるのみで、モデルごとの上限回数はこのページからは確認できませんでした。
- 各モデルの実際の品質差。 本記事は料金と提供条件のみを扱っており、回答の質は比較していません。
- OpenAI料金ページの全モデルの価格。 同ページはブラウザ上で描画される形式のため、本記事では2回の取得で一致した主要モデルのみを記載しています。
出典(すべて2026年8月21日に取得)
- OpenAI 公式APIリファレンス料金ページ — https://developers.openai.com/api/docs/pricing
- Anthropic(Claude)公式料金ドキュメント — https://platform.claude.com/docs/en/about-claude/pricing
- Google 公式 Gemini API 料金ページ — https://ai.google.dev/gemini-api/docs/pricing
